下水道は、雨水を速やかに排水して浸水を防いだり、汚水処理により公衆衛生や河川・海などの水質を保つなど、都市の健全な発展に不可欠な社会基盤である。近年は、低炭素・循環型社会の形成や健全な水循環を維持・回復させるなどの新たな役割が求められており、革新的技術の研究開発および実用化を加速していく必要がある。
国土交通省では、民間企業の革新的技術の研究開発を促し、実際の施設で検証・実証する環境を整え、そこで得られた知見を全国の自治体が活用・導入できるようにガイドライン化する「下水道革新的技術実証事業（B-DASHプロジェクト）」を推進している。下水汚泥処理や利用、水処理、管路管理技術、浸水対策技術などさまざまな領域において、令和4年度までに54技術を採択し、38のガイドラインを策定して公表した。
また、こうして実用段階へと進んだ新技術の海外展開を支援し、水ビジネスの国際競争力の強化へとつなげている。
※B-DASHプロジェクト：Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project