国家座標とは、その国の位置の基準（ルール）である。具体的には、緯度、経度、高さやこれに準ずる座標（数値）で位置を表す場合の基準を言う。わが国では、測量法第11条で定められた基準に準拠した緯度、経度、標高、平面直角座標、地心直交座標が、測量に限らず、さまざまな法令や民間の地図や図面などで位置を表現する場合の基準として用いられる。
国家座標に準拠・整合したものに統一されていることで、誰もが安心して位置情報を利活用することが可能となっている。
デジタル技術を駆使して業務や働き方などの改革を目指す国土交通省の施策「インフラDX（デジタル・トランスフォーメーション）」や、IoT（モノのインターネット）、AI（人工知能）、AR（拡張現実）などの技術を用いて仮想空間に物理空間の環境を再現し、将来を予測するための技術「デジタルツイン」といったデジタル時代の位置情報の共通ルールとしての役割も期待されている。