私たちの快適な暮らしを支える道路、河川、下水道、公園などのインフラ施設。これらを安全かつ長期間に渡って活用し続けるには定期的な点検、計画的な修繕が不可欠だが、自治体の技術系職員や民間事業者など将来の担い手不足が懸念されている。

そこで注目されているのが、新たなインフラメンテナンス手法「地域インフラ群再生戦略マネジメント（群マネ）」だ。これは、自治体の枠を越えてマネジメントする「広域連携」や、道路、公園などインフラ分野の枠を越えてマネジメントする「多分野連携」など、インフラをひとつの「群」として捉え、効率的・効果的にマネジメントしていく取組だ。

群マネを支える“束”として、「自治体」、「事業者」、「技術者」、点検から補修工事までの「プロセス」や複数年契約といった「時間軸」、自治体間や受発注者間で共有する「データ」や自治体等へ助言・支援する「学」、といった様々な要素を束ね、連携させることで、効率的・効果的なインフラメンテナンスを実現できるはず。限られた資源の中で持続可能なインフラ管理体制を構築するために、「群マネ」は、まさに地域を支える新たなヒーローといえる存在だろう。