こんなところに国交省
知る人ぞ知る取組からちょっと意外なお仕事まで
公開日:2023/11/30
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飛行検査業務
全国各地の空港へ飛び、「空の道」の安全をチェック
空路を守る「チェックスター」
旅客機だけじゃない!
日本の空を1日に飛ぶ航空機の数は?
約700機
約3,900機
約4,600機
答えはこちら
約4,600機
旅客機や貨物機など、決まったルートを航空管制官の指示で飛行する航空機が約3,900機。小型機やヘリコプターなど、比較的低空をパイロットの判断で飛行する航空機が約700機です。
「飛行検査業務」って?
1日に何千機という航空機が空を飛んでいますが、衝突したり、迷子になったりしないのは空にも航空機のための「道」があるからです。この「空の道」の安全確認を行うことが「飛行検査業務」。行っているのは国土交通省の「飛行検査センター」で、パイロット、整備士、無線技術士、管制官出身者など6~8人でチームを組み、「チェックスター」と呼ばれる飛行検査機に乗って全国の飛行場をまわっています。飛行検査を行っている空港は、飛行検査センターの公式SNS(X(旧twitter),Instagram )で確認できます。 また、飛行検査センターの拠点は、どこへでもアクセスしやすいように日本の中心の中部セントレア空港(のすみっこ)にあります。
飛行検査センターの外観。向かって左が飛行検査機の格納庫。
具体的にはどんな検査をするの?
➀「空の道」が正しいか確かめる「飛行検査」
何もない空に、パイロットにわかるように「道」を描き出すのが「電波」や「光」です。夜になると空港がライトアップされますが、あれは決してカップルの皆さんを盛り上げるためではありません。光により、滑走路の正しい位置や進入角度をパイロットに伝えるためなのです。電波や光で道を描く施設を「航空保安施設」といい、飛行検査機で実際に飛んでみることで、こうした施設が正常であることを確認しています。
「進入角指示灯(PAPI)」は、着陸しようとする航空機に対して、滑走路への進入角度を白色と赤色の灯光の組合せでパイロットに知らせるあかりで、「進入灯」は、着陸しようとする航空機に対して、最終進入経路をパイロットに知らせるあかりです。
②新しい空の道の安全を調べる「飛行検証」
空の道にも道路地図のようなものがあり、インターネットなどに公開されているので誰でも見ることができます。(AIS JAPAN 公式HP) 万一、この地図が間違っていたとしたら大変です。空のあちらこちらでトラブルが発生……なんてことになりかねません。そのため、新しい空の道を公開する時は、事前に飛行検査センターが徹底的にチェック。飛行検査機で実際に飛び、安全性を確認できたら公開となります。
「チェックスター」は災害支援でも活躍
飛行検査センターは、国土交通省(外局を除く)で唯一、飛行機を保有、運航しています。東日本大震災、熊本地震などの災害時には、空港機能回復のための救援物資や人員の輸送に大活躍。被災地における一刻も早いインフラの復旧にも貢献しました。こうした事態に備え、飛行検査機はある程度大型で高速、飛行距離・飛行時間が長い機種も選ばれています。
「チェックスター」と呼ばれる飛行検査機
1機保有しているC700 型機(テキストロン・アビエーション式 700 型 Longitude)。
5機保有しているCJ4 型機(テキストロン・アビエーション式 525C 型) 。
飛行検査業務の様子は、飛行検査センターのYouTubeチャンネルでご覧いただけます。